価格相場

小型マシニングセンタの導入を検討していく中で、やはり気になるのが価格です。いくらスペックが良い機械でも、予算と合わなければ導入することはできません。小型マシニングセンタの価格相場は国内製と海外製で大きく変わるため、どちらも把握しておくことが大切です。
小型マシニングセンタを導入する際は、ツーリング(治具)の製作費やメンテナンス費用も併せて考えましょう。特にツーリング(治具)はよりスピーディーに精度の高い切削加工を行ううえで欠かせない部品です。
ここでは国内製と海外製それぞれの小型マシニングセンタの一般的な価格相場、治具製作とメンテナンス費用について、見積もりを複数メーカーへ依頼するべき理由について解説します。

国産小型マシニングセンタの価格

国内製の小型マシニングセンタは、機械本体のみの価格で約1,000万円~と言われています(※)。更にそこにオプションやツーリング(治具)などのカスタマイズも加えると、数百万円~数千万円程プラスで掛かります。
カスタマイズへの対応は国内メーカーによってもまちまちで、一貫して対応しているところもあれば、本体機械のみ販売する会社もあります。小型マシニングセンタを導入する際は、カスタマイズまで一貫対応している会社を選ぶことをおすすめします。
※参照:ルビー精工公式HP(https://ruby-seiko.co.jp/how-much-is-the-machining-center/

海外製小型マシニングセンタの価格

海外製の小型マシニングセンタは、機械本体のみの価格で約500万円~と、国内製の半分程度の価格で導入することができます。もちろん本体価格だけでなくカスタイマイズ費用も考慮する必要がありますが、その費用をプラスしても安いと1,000万円台で収まるので、国内製小型マシニングセンタの本体価格のみで必要なものすべてを手に入れることも不可能ではありません。
これまで海外製小型マシニングセンタというと「安かろう、悪かろう」というイメージが強いものでした。しかし現在ではその印象も変わりつつあり、「コスパも精度も良い」という評価され始めています。
海外製小型マシニングセンタの多くは売り切りなので、修理やカスタマイズに対応してくれる代理店から選ぶのがおすすめです。

治具製作とメンテナンス費用も
考慮する必要がある

小型マシニングセンタは、機械本体だけがあればいいかというと、そういうわけではありません。
ワーク(加工物)をクランプ(固定)するツーリング(治具)や、他の機械と連携させることで、より効率的に精度の高い加工が可能になるのです。小型マシニングセンタは一度導入したら長く使うものなので、故障した際のメンテナンス費用も少なからず掛かることでしょう。
そのため小型マシニングセンタを導入する際は、機械本体の価格に加えてツーリング(治具)製作やカスタマイズ費用、メンテナンス費用も含めて考えましょう。全て一貫対応してくれるメーカーだとトータルで見た時の価格が安くなる可能性があるので、そういったメーカーを探すのが導入価格を安く抑えるコツです。

複数メーカーで見積もりすることが大切

小型マシニングセンタを導入する際には、複数のメーカーから見積もりを取ることが大切です。
例えスペックが優れていたとしても、必要のない機能がついている製品を導入してしまったら、それはただの飾りにすぎません。一方、価格だけで決めてしまっても、希望する加工ができないと導入自体が無意味になってしまいます。
そのため小型マシニングセンタの導入検討をする際は、自社が行いたい加工内容や小型マシニングセンタに求めるスペックをしっかりと整理し、複数のメーカーに見積もりの依頼をすることが重要です。見積もりを依頼する場合には、必ずメンテナンスや保守費用も含めて見積もり額を提示してもらうことをおすすめします。

小型マシニングセンタの
他の基礎知識も要チェック!

「価格」「サポート」
「精度」から選ぶ
小型マシニングセンタ
メーカー3選

導入費用をなるべく
抑えたいなら

グローバル
テクノス
グローバルテクノスHP
引用元:グローバルテクノス公式HP(https://www.gl-t.co.jp/)
X軸移動量 510mm
Y軸移動量 300mm
Y軸移動量 300mm
主軸回転速度 10,000min-1
収納工具本数 12本
テーブルサイズ 600×320mm
機械サイズ 1,400×2,290×2,330mm
価格:500万円~(※税不明)

おすすめポイント

  • 同じ機械サイズで主軸30・40番が使用可能
  • 修理やカスタマイズも一貫対応
  • 購入後も丁寧な
    サポートが欲しいなら

    ファナック
    ファナックHP
    引用元:ファナック公式HP(https://www.fanuc.co.jp/)
    X軸移動量 700mm
    Y軸移動量 400mm
    Z軸移動量 330mm
    主軸回転速度 100~10,000min-1
    収納工具本数 14/21本
    テーブルサイズ 850×410mm
    所要床面 2,165×2,040mm
    24時間サポート
    生涯保守あり

    おすすめポイント

  • 夜間や祝日のトラブルもサポート
  • 緊急の場合は部品を即日発送
  • より高精度を
    求めるなら

    キタムラ機械
    キタムラ機械HP
    引用元:キタムラ機械公式HP(https://kitamura-machinery.co.jp/)
    X軸移動量 510mm
    Y軸移動量 355mm
    Z軸移動量 460mm
    主軸回転速度 150~15,000min-1
    収納工具本数 30本
    テーブルサイズ 355×786mm
    所要床面 記載なし
    位置決め精度:±0.002mm
    繰り返し精度:±0.001mm

    おすすめポイント

  • 全軸移動の高性能サーボモータを搭載
  • 熱変位を防止する独自の機能を搭載
  • ※2018年度工作機械生産額上位7か国(中国、ドイツ、日本、イタリア、アメリカ、韓国、台湾※1)において、それぞれGoogleで「小型マシニングセンタ (国名)製」で検索し(日本のみ「小型マシニングセンタ」)、5ページ目までに掲載されている小型マシニングセンタを取り扱うメーカー・代理店13社の中から以下の条件を満たす小型マシニングセンタをピックアップしています。
    グローバルテクノス:価格記載があり、本体価格が一番安い
    ファナック:24時間サポートがあり、サポート内容が明記されている
    キタムラ機械:位置決め精度・繰り返し精度の数値が最小
    ※2021年12月2日時点(編集チーム調べ)

    ※1参照:2018 global machine tool industry survey by Gardner Business Media, Inc.,((https://www.mmsonline.com/articles/the-global-machine-tool-boom-continues-except-in-china))